【バイク小説】俺とGS:#29 過去

バイク小説目次
短編小説 ・俺とGS400:#1 出会い ・俺とGS400:#2 夏の夜と原付 ・俺とGS400:#3 峠道と恋 ・俺とGS400:#4 再会 ・俺とGS400:#5 敵 ・俺とGS400:#6 勝負 ...

←前回のお話

俺はS。華の16歳。愛車はGS400。

今俺は憧れの「みの丸 茂子(しげこ)」と鉄剣タローで二人きりだ。
茂子なんて名前だが、若く美しい女だ。

俺はみの丸につぶみを渡した。

みの丸「ありがと…」

みの丸は浮かない顔でつぶみを受け取った。

「ぷしゅっ」

みの丸はつぶみの缶を開け一口のんだ。

みの丸「おいしいね…。」

俺もすっきりトマトを開け一口飲んだ。

俺「こっちもおいしいよ」

みの丸「トマトは苦手なんだ…」

俺「!?」

トマトは苦手?俺も別にトマトは好きじゃない。
だが、このすっきりトマトだけは別格だ。

ほんとうにすっきりと飲めるトマトジュースだ。
こんなにさわやかな口当たりのトマトジュースがほかにあるだろうか。
俺も発売当初はバカにしていたが、今ではすっかり一軍入りだ。

だが、今はこのすっきりトマトについて一々説明している場合ではない。
いくら空気が読めない(読まない)俺でもそれくらいわかっている。
他に聞くべきことがある。

俺「そっか…。」

俺は本題へと入ることにした。前回あんな辛い目に遭ったんだ。


俺「あの、うど・・・。男の人とはどんな関係なの?」

みの丸はまた、一口つぶみを飲んだ。
つぶみの缶を口に付ける寸前でちょっとすぼんだ唇が愛おしかった。

みの丸「うん…。」

みの丸「ちょうど話したい気分だったんだ。」

—————————–5年前の定峰峠—————————————-

「パィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン」

定峰峠を青いバイクが閃光のように駆け抜けていく。

その先を2台のバイクが走っていた。

YZF-R1とZX-10Rが命を削って走っていた。

R1「へへ…。やっぱ俺に追いつけるやつなんていねえぜ!!」

10R「ち!!ヤマハに負けてたまるかよ!!!」

10R「カワサキの意地を見せてやるぜ!」

「ガコン!!」

10Rはギアを一速に落とした。

だが、10RはじりじりとR1に離されていく。

R1「次のコーナーの立ち上がりで一気に行くぜ!!」

R1はググッとフロントブレーキを握りこむ。
ブレンボのマスターとキャリパーは大型バイクの制動も容易にコントロールさせてくれる。

フロントフォークが沈み込む。
その時だった。

「ぱぃいいいいいいいいいいいいいいいいん!」

青い閃光の如く1台のバイクが10R、R1もろとも抜き去った。

R1「なっ・・・・・・」

R1はあまりの驚きにブレーキングが遅れ、バランスを崩した。

R1「あぶぶあyすsがあああ¥・・・・」

R1はコーナーの途中で緊急停止した。
その様子を見て、10Rの男も停止した。

男二人はヘルメットを被ったまま顔を合わせ、頷いた。

するとまた、バイクを発進させた。

みの丸「フフ…。やっぱりここじゃ私が最速かしら」

最新のSSを峠で抜き去り、みの丸はご機嫌だった。

みの丸「やっぱりバイクは乗り手次第ね」

R1「まさかあれが…。噂の…」

R1「ちきしょう!!」

R1と10Rは再発進させた後、大きくスロットルを開けた。
少しタイヤが空転し、勢いよく加速していった。

「ばぁぁっぁぁぁぁぁぁぁあっぁあっぁああああああん」

もう一台後ろから。ものすごい勢いで峠を駆け抜ける。

「んーーーーばあっぁぁああぁぁっぁぁああ」

激しい吸い込み音と加速!

R1「な・・・なんだぁ!?」

10R「またかよ…」

フレアラインで塗装されたタンク。
そして、独特の排気音。GS400だ。

「んば-んばーーーんばーーー」

GS400の男は「どけ」と言わんばかりに、何度もスロットルを煽る。

追いつかれたR1と10Rは先ほどみの丸に抜かれたショックがでかく、
素直に道を譲った。

R1「あんな化石みてえな単車に…。」

10R「…俺のマシンが…」

R1 10R 「ちきしょう;;」

ばああああああああああああぁぁぁぁっぁぁぁあぁあああん」

GS400は勢いよく2台を抜き去った。

みの丸「なに?GS?」

爆音を轟かせるGSの排気音は先を走るみの丸の耳にも届いた。

みの丸「直管?族車かしら…」

みの丸はスロットルを緩め、GSが来るのをまった。

「ばああああああああああああああああああああああああ」

みの丸はミラーでGSの姿を確認すると大きくスロットルを開けた。

みの丸「勝負よ!!!」

「ブワっ」

白煙をまき散らし、RD250はするどく加速していった。
→続きのお話

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