【バイク小説】俺とGS:#32 過去④

バイク小説目次
短編小説 ・俺とGS400:#1 出会い ・俺とGS400:#2 夏の夜と原付 ・俺とGS400:#3 峠道と恋 ・俺とGS400:#4 再会 ・俺とGS400:#5 敵 ・俺とGS400:#6 勝負 ...

←前回のお話

俺はS。華の16歳。愛車はGS400。

またまた、随分と間隔があいてしまったが、
今回もみの丸の過去の回想だ。

暴走族「キックス」の「シゲキ」にボディブローを食らった
とこからスタートさせてもらう。

岩袋「あ…アネゴ!!」

岩袋は立ち上がり、みの丸に近づく。

みの丸は苦しそうに地面に顔をうずめている。

シゲキ「はっ!所詮女だな」

シゲキはみの丸を見下している。

岩袋は拳を握り、胃が熱くなるのを感じた。

岩袋「てめぇ…」

岩袋の怒りのボルテージがグングンあがっていく。

それを察知したシゲキは身構えた。

腰を低く落とし、拳をを顔の前で構える。

シゲキ「お?やる気になったか、デカブツ」

岩袋「うぉおおおおおおぉおおぉぉおおぉぉおぉお!」

岩袋は勢いよく、シゲキに突っ込んだ!

鈍い音と共に、シゲキの膝が岩袋の顔面にめり込む。

血しぶきが舞う。

シゲキははねあがった岩袋の頭を掴んだ!

シゲキ「タイガーシゲキック!」

何かの格ゲーのパクリのような
飛び膝蹴りが岩袋の顔面にヒット!

岩袋は膝を付き、顔面を抑えているが、地面に血が滴り落ちる。

間髪入れず、次の攻撃が飛んでくる。

シゲキ「シゲキーーーーック!!」

後一文字足せば、U〇A味覚党のお菓子のような名前だ。

後ろのキックスの兵隊たちは笑うのを堪えるように、
下を向いている。

辛い立場なのが伝わってくる。

岩袋は「シゲキック」をもろに受け、気を失ってしまった。

結局、いいところは一つもなく、一方的に蹴られて終わってしまった。

みの丸「ち、ちきしょう・・・」

みの丸は足がいうことを聞かず立ち上がることもできない。

悔しさで涙があふれ出てきた。

シゲキ「おい、誰だよ、ここシメてるのはよ!!」

うずくまるみの丸の腹部へ蹴りを入れる。

みの丸「うぐっ」

シゲキ「ちっ!おい、この女さらってくぞ」

兵隊「おっす!!」

「ばあああああああーん!んーーばああぁあっぁぁぁあ!」

すると。あの排気音が聞こえてきた。

「ドゥルン!ドゥルン!」

一平が頂上にきたのだ。

一平「おー今日は随分賑やかだねェ」

一平はニコニコしながら、キックス達のバイクを眺めながら歩きだした。

一平「いやーみんなすごいカスタムだねぇ」

カスタムされたバイクを眺めながら一平は楽しそうだ。

シゲキ「なんだてめえは、変な頭しやがって」

一平「あ?」

一平の顔色が変わり、シゲキへと視線を移した。

そして、地面に横たわるみの丸達に気付いた。

一平「てめぇがやったのか」

一平は鋭い目つきでシゲキをにらみつける。

シゲキ「見りゃわかんだろ!!」

シゲキは勢いよく一平に突っ込んでいった。

シゲキ「いくぜ!シゲキーーーーーック」

シゲキは至って大真面目だ。

鋭い蹴りが一平の顔面をめがけて飛んでくる!

ブン!空を切る音が聞こえた。

一平は一歩後ろに下がり、シゲキックをかわした。

シゲキ「っと・・・と」

シゲキは少しバランスを崩した。

一平「いきなり何すんだよ」

シゲキ「あ?てめえの女だろ?」

一平「いや、違うって。」

シゲキ「あ?じゃあ…」

ドスン!!バキャ!!

一平「お~やるじゃん、ザンギ〇フもびっくりだな」

岩袋はシゲキを持ち上げそのまま真っ逆さまにシゲキの頭を
地面にたたきつけた。

岩袋「はぁ・・はぁ・・」

岩袋は血と涙と泥で汚れた顔を拭った。

岩袋のバックドロップをもろに食らった
シゲキは完全に気を失っている。

兵隊達も、突然の出来事に唖然としている。

岩袋「あ、ありがとうございます!」

岩袋は一平に深く頭をさげた。

一平「俺、のど乾いてんだ」

一平は岩袋の顔の前に手のひらを出した。

岩袋「あ、、すいません!すぐ!!」

岩袋はあわてて財布の中から100円玉を差しだした。

岩袋「いま、これしか持ち合わせが…」

峠に自動販売機は割高であるため、100円では買えない。

というか、今の時代100円で自動販売機はなかなか厳しい。

一平「…」

一平を取り巻く空気が冷たくなるのを感じた。

岩袋は恐怖のあまり声がでない。

みの丸「ま・・まって」

声を絞り出すようにみの丸が言った。

岩袋「あ・・アネゴ!!」

みの丸「私の…R・・D・・からさい・・ふ」

岩袋はすぐに立ち上がり、みの丸のRDから財布を取り出した。

岩袋「あ・・あねご!500円玉しかありません!!」

一平「あ~それでいいよ

みの丸も苦しそうに頷いている。

岩袋「アネゴ!ごちそう様です!!」

岩袋はみの丸に一礼した。

一平「俺、アミノバリューね」

峠の自動販売機はほとんどが150円。

アミノバリューに至っては180円である。

岩袋「おっす!」

岩袋はアミノバリューを自分と一平の分の2本買い、
一平に差し出した。

岩袋「どうぞ!!」

一平はアミノバリューを受け取り、さらに手のひらを岩袋の前に出した。

岩袋「え?」

一平「釣り」

岩袋「え?」

一平「釣銭」

岩袋「え!?」

一平「そこの自販機から出てきた釣銭」

岩袋は渋々一平に釣銭の140円を渡した。

一平は140円をジャケットの右ポケットへとおさめた。

→続きのお話

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